2022.05.22
2世帯住宅の計画 間取り編①
2世帯住宅とは、親の世帯とその子供の世帯が一つ屋根の下で暮らすために考慮された住宅の事です。
前回の続きで2世帯住宅のタイプの中で私たちはそれぞれの家族のプライベートを重視した『完全分離型』で計画を進めることにしました。
完全分離型の2世帯住宅と言うのはそれぞれの世帯が暮らす住空間が完全に独立しているタイプの住宅を指します。
つまり、個々の居室はもちろん、リビング、水回り、玄関にいたるまですべて別々になっています。
まずはそれぞれの世帯で必要な部屋数やその広さ、その他必要な部屋などを確認して間取りの検討を始めました。
最初に考えたのは玄関の位置です。
完全分離型の2世帯住宅なので玄関も2か所必要となります。
2か所必要と言うことは玄関の面積も2倍必要となります。
限られた敷地の中で計画するので建物の大きさも限られます。
その中で1階に玄関が2か所あると1階で取れる部屋の面積が小さくなります。さらに2階で私たち子供世帯が生活するので玄関から2階に上がる階段が必要となってきます。
どんどん1階の親世帯の部屋の面積が狭くなるのでどうしたものかと考えました。
建物を大きくすると建築費も高くなり、庭のスペースも狭くなる。色々考えた結果、玄関を2階に設置することにしました。
2階の玄関には外部に階段を設置して玄関までのアプローチは建物から跳ねだしたバルコニーのようなスペースを作り、そこから玄関に入っていきます。このスペースはもう一つの重要な場所に行くための通路になるのですがこの話は次回に。
またこのスペースは1階の玄関先の庇の役割も果たしているので雨除けにもなります。
これで1階は親世帯だけの玄関。2階は外階段を使って子供世帯の玄関へと言う形に出来たので必要な部屋数、広さも取れるのではと言う感じになりました。
次回は親の趣味の空間の間取りについてお話しさせて頂きます。